円谷の記憶
ミドル級って何キロクラス?75kgか、今の自分の体重だ(笑)。ボクシングでは相当重いクラスだ。村田が決勝進出、このクラスでは日本人選手としては快挙だ。東京オリンピック以来、48年ぶりだ。
東京オリンピックというと、まだ小学校の時だったが、マラソンの円谷(つぶらや)幸吉を思い出す。トラックに2位で入ってきて外国選手に抜かれて「銅メダル」(優勝はエチオピアのアベべ)。次のメキシコ・オリンピックでは国民の「金」を望むプレッシャーに応え切れずそのメキシコ・オリンピック年の正月明けに自殺で亡くなった(27歳)。<父上様母上様、三日とろろ美味しゅうございました(・・・数十名の一人一人の名前を挙げいちいち感謝の言葉をのべ)・・・幸吉はすっかり疲れてもう走れません>という」遺書を残して。
三日とろろなんて沖縄には全く馴染みがなくてわからなかったが、最近になって正月3日に食するすりつぶしたとろろ芋汁のことだと知った。
その当時は、金でなければ意味がないような風潮が日本にはあったと思う。これがちょっと変わってきたのは女子マラソンの有森裕子の銀をとった時の「自分で自分をほめたい」という言葉あたりからだろうか。今では多くの日本人が銅でも銀でも、これはすごい事なんだと思うようになってきたと思う。
ボクシングが東京オリンピックを思い出させた。