好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

ひぐらしの記

ちょっと休むか。
イメージ 1晴耕雨読(晴れた日は畑で仕事で、雨が降ったらしょうがなく本でも読んで過ごす)とはよく言ったもんだ。明日の沖縄は確実に雨、で農作業は休みの連絡。今も外は激しい雨続き。先日図書券の余りにちょっと足して購入した先月直木賞をとった「蜩(ひぐらし)ノ記」。なんか久しぶりに本など、のんびり読む。
これが、いい。
<山々に春霞が薄く棚引き・・・昨日まで降り続いた雨のせいか、道から見下ろす谷川の水量が多い。>なんという、まさに今の情景そのものの書き出し。分け入っても分け入っても青い山(山頭火)、をほうふつさせる豊後(大分県)の山奥。
 
ひぐらしは夕暮れになると鳴き出すセミだ。チー・・・ジ~ジ~となくニイニゼミに混じってキキキ・・キンキンキンと金属音のかん高い鳴き声の持ち主がそうだ。「日が暮れる」のを知らせるから「ヒグラシ」らしい。
城内の不祥事で山奥に子供たちと妻とともに蟄居、10年後に切腹を命ぜられた武士の生き様。その期限の10年までに残り3年。
悪い癖だ、最後の締めの一節を先に読んでしまう。<「- 義兄上(あにうえ)・・・」 ひぐらしの鳴く声が空から降るように聞こえる。> んん~っ、これだけで、なんとなく想像がつくが。 ま、あわてるな、また読んだところから続きを。晴耕雨読