好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

叔父は作家

イメージ 1小さな第一の橋を渡るとすぐに木々が生い茂る道に入る。すでに屋我地島だ。第二の大きな橋を渡る。下は大海の湾から内海に流れる透き通った海流。周りに集まってできた砂浜に自然とモクマオウが生い茂る。ユウがジャンプして写真を撮ったあの砂浜だ。「ここで、UFOをみたのよ」と叔母が長い間の秘密を語るように話してくれた。言っとくけど、叔母は、そんな嘘を冗談で簡単に語るような人ではない。その叔母とは、母の弟の嫁にあたる。
与並岳生(よなみたけお)、はその叔母の弟。自分には義理の叔父にあたる。今は琉球新報社を退職し、その図書室長を務めながらやってることは好きな小説をかいてる(と、叔母が言うー笑)。「ちょっと変わった性格でね」と叔母は笑って話すが・・・その弟(与並岳生)の小説(ノンフィクションを含む)を読むと、彼の琉球・沖縄史に関わる知識は並大抵ではない。彼の本をセミナーの教材に利用してる著名人も多い。
実は、叔父だからというわけではないけど、彼の小説「舟浮の娘」、「南国風雲録」を読み終え、今は全8巻の大作「島に上る月」を読んでる。「島に上る月」は沖縄戦の集大成、小説というよりは多くの生き証言の言葉を聞き多くの文献を参考にして書き上げたフィクションでありながら史実を忠実に再現したノンフィクション小説でもある。沖縄戦のすべてが網羅されてると言ってもいい本だ。今は、自分の観光ガイドの知識の源泉になってる。

発刊はあの東日本大震災3・11があった年2011年の暮れだが、それをまとめるまでには膨大な年月を費やしてるはずだ。「ちょっと、変わった弟だけどね」と叔母の言うその弟にはまだ会ったことがない。なんか、新報社図書室の中で世間から離れて一人歴史書を読みあさってる変わった作家与並岳生、「島に上る月」を完読したら、一度お会いしに行こうか。