好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

歴史の罠

ちっぽけな島にあった琉球王国の歴史を紐解いていくと、面白い!だからなにと言われても困る(笑)。
ただ、歴史と現実、これは全く別に考えたほうがいい。歴史の荘厳さがそのまま現在まで美しく輝いていると思いたいが、現実はそう甘くない。歴史はすでに「物語」になってる。その「物語」として見るから楽しいのであって、そこには妄想という「罠(わな)」も仕掛けられている。
 
沖縄にきた人たちがどこか異国を感じるのは、看板だ。英語あり、読めない漢字あり、ひらがなの琉球語(方言)ありの雰囲気だろう。那覇市のとなり町に豊見城(とみぐすく)市保栄茂という地名の地区がある。さてこれを何と読むか・・・「ほえも」?ぶっぶう~。「びん」です。へっ?漢字三つなのにひらがな二つ・・・、中国の魏・蜀・呉の三国志時代、北方民族に追われて南方にやってきた福建省の「びん族(漢民族)」が琉球に来て住み着いた名残だ。琉球王国の歴史については「久米三十六性」(びん人とも呼ばれる)の活躍が欠かせないと何度も書いてきたけど、これをくどく説明すると、ま、頭が混乱するから、ここらでやめる。
 
イメージ 1ただね~、観光立県に一役買うということでその久米村再現が進んでいる。それが一部知らない間に「着々と」というところに問題があるし、当然そこには那覇市民の税金が使われるし、市首長と久米三十六姓子孫団体の蜜月も隠されてる。(→写真は知人の久米三十六姓の一部の門中墓)。龍注(りゅうちゅう)-中国皇帝領のシンボル建設計画をどれほどの市民が今知ってるだろう?
ね~、だんだん歴史から現実に入ってくると、どろどろしてくるでしょう。ここらでこの話しは止めとこ(笑)。路地裏に入ると、ここは中国道、ここは琉球道、ここは大和(薩摩)道の矢印看板・・・迷う。実は、これが沖縄の魅力でもある。
孔子の「論語」は日本人皆よく知ってる。
<友あり遠方よりきたる また楽しからずや>、<古きを訪ね 新しきを知る >、<己の欲せざること 人に施(ほどこ)すなかれ> 実に「歴史」は素晴らしい。今のぎくしゃくした日中関係は現実ものとして、「久米三十六姓」が孔子の教えを錦の御旗にしてることも、国政・市政の闇(やみ)は闇として、歴史は歴史として楽しむということだ。