好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

渡辺淳一つれづれ

あちこちに待機タクシーの列。流しても客がいないと判断しての待機だ。人は人、こっちは雨の中をあてもなく流し続けた。やったね、結果は上出来で終了~。車中でお客さんから「よく降るね~。梅雨に入ったもんなぁ」と。そうか、沖縄は梅雨入りか。
 
イメージ 1帰宅。渡辺淳一死去のニュース。享年80歳か。彼の小説はいくつかは読んだが題名は全然覚えていない。札幌医大の整形外科医でありながら小説家、それも様々な形の「恋愛」小説が目立った。恋愛というより恋愛の虚しさといった方がいいか。なんというか、今の若い作家の作風とは文章の表現が違う。ま、今風の作家が劣るという意味ではないけど、彼の表現力の方が深い。「失楽園」は超有名だけど、個人的には「リラ冷えの街」がなぜか印象深い。(今読むとどうかわからんけど-笑)彼の老練の極みは「鈍感力」だろう。小泉前首相が広めたともいわれているが。
 
そう昔でない最近、養老孟司の「バカの壁」がベストセラーになったけど、それが話題になった時はなぜか同時に渡辺淳一の「鈍感力」を思い出していた。「バカの壁」の趣旨は、人は話せば分かるなんて大ウソ、根本的には不可能で、理解できない相手を人は互いにバカだと思う、ということだ。その中で、ま、できるだけ傷つけないように生きているということだ。そのためには「鈍感力」が重要だ、とここで「バカの壁」と「鈍感力」がようやくつながる(笑)。目先のことにあまりにも敏感だと、人は精神的に持たないよ!時にはバカに(鈍感に)なって笑い飛ばすくらいの勇気がなければ。
いやいや、話しが長くなってしまった。ひとり言だ。渡辺淳一、合掌。