好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

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朽ち欠けたベンチ、なんの木地だろう。
いつか、このベンチを懐かしく思い出す時がくるだろうことは自分には確信に近い。
小説もそう、読む人によって、ただの汚いベンチとも愛おしいベンチにもなる。

いつもそうだが、残りページが少なくなってくると極端にめくるスピードが遅くなる。もう少し読み続けていたい、いい小説にめぐりあった至福の時だ。「脊梁(せきりょう)山脈」(乙川優三郎)。ケヤキ、ナラ、トチ…どんな木目をしているのか想像もつかない。巻末の解説「感動という言葉では足りない心の震え…なんと言う小説だろう、すごすぎる」 だからといって他人におすすめする気はさらさらない。

「おはようございます!」
ん、誰? 思わず後部座席を振り返る…なんだ、尚吾か!おはよう!
「あ、明けましておめでとうございます、ですね。正月はどうしてました?」
「ハッハッ、日にちの区切りがつけられないまま過ぎていったよ」
やばい、遅刻だ、車中の会話もあわただく過ぎた。笑