好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

与並叔父

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琉球新報社」からそう遠くない新都心公園。セミの声。しかし、さきほどは、びっくりしたなぁ~。

浦添高校前で手が上がった。「琉球新報まで」と。カジュアルウエアをうまく着こなしてるおじさん。しまった、叔母の家に寄って叔父の小説家与並岳生(よなみたけお)の本数冊を頂いて来た帰りで、その本をそのまま助手席に積み上げたままだ。叔父はもと琉球新報社の記者で今は本社内にある資料館の館長を務める傍ら、もっぱら小説を書いてるだけ(と聞いてるー笑) しかし、お客の乗るタクシーに助手席とはいえ本を積みっぱなしはマズい。新報社までと言うお客なら・・・ちょうどいい、「これ、たまたまですけど、新報社の本ですよ」と、笑ってごまかした。

イメージ 1お客が助手席を覗き込んだ。「・・・ほぉ~、知ってるんですか?」 えっつ?知ってるとは?・・・あぁ~、この著者の事か。「えぇ、いい小説書きますよ。今、<百十踏揚(ももとふみあがり)>を読み終えたばかりですけど素晴らしいです。他に、沖縄戦史の長編8巻<島に上る月>も、歴史ものだけでなく<舟浮の娘>などもいいですよ。」
・・・ん?なんか、変な雰囲気が車内に流れるのを感じる。あの~、えっ、お客さん、・・・ご本人?与並さん、ですか?
「ええ。運転手さんは、あの、どういう?」とお客さん。
「いやぁ~、ほんとですか、こりゃびっくり。あの~、わたしは、あの~・・・親戚です」
今、与並さんの実姉の家に寄って、これらの本を頂いてきたことなどをかいつまんで話した。
へぇ~、こんな小さな島沖縄ではこういう偶然が度々起こるのを経験してるけど、今回だけはほんとにびっくりした。高校卒業後はずっと東京にいたから叔父に会う機会はなかったこと、兄や妹は沖縄が長いんで当然会って知ってるけど、私は「はじめまして」だ。あとは、親戚のよもやま話しになった(笑) 
新報社に着いた。「名刺ある?」、「えっ、あるけど、私の方こそ与並さんの名刺をもらいたいくらいですよ」、「いや、自分は名刺は持ってないんです」と。さすが、世間にあまり顔を出す(出しゃばる)のが苦手と聞いてる叔父だ。いや、しかし、びっくりした!