好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

絢爛豪華

<今の浦添市安謝の岩場を背にした砂浜は鮮血飛び散る酷(むご)たらしい光景が繰り広げられた。> クライマックスはやはり蔡温(さいおん)による平敷屋朝敏と友寄安乗の磔(はりつけ)の刑の場面か(世に言う「友寄・平敷屋事件」)。二人に関与した他13名は苦しまずの斬首刑で、この二人は磔(はりつけ)で息絶えるまで何度も竹やりで突かれた。一族は食いぶちをすべて断たれ、女子は百姓に、男子は遠島流しに。琉球王国史上、先にも後にもない、目を覆うような惨(むご)たらしい処刑だ。
終わった。叔父の小説「思五郎が行く」。いや、途中で読むのがやめられず、3回も空港に行き、待機しながらどんどん読み続けた。まるで、その場にいるような臨場感、荘厳な舞台劇を見てるような迫力。凄い。組踊創始者玉城朝薫が主役だが、なんとまぁ、その同時代の脇役の多彩さ!もしもそれを組踊劇にしたら、登場人物がまるですべて助演男優賞助演女優賞ものだ。

イメージ 1空港3回目の待機の時・・・あと数ページ-で読み終わるのに、あぁ~、お客だ~(いっとくけど、ここは普通がっかりする場面ではないー笑)。荷物をトランク詰めを手伝ってる時、重役とおぼしき男性の傍らの接待役を務めてるような女性が声を掛けてきた。「ハーバービューホテルまでお願いします」 ん、やはり、ホテルか、と思っていたら、なんと、「そこで荷物を降ろしたあと、2、3ヵ所市内観光をお願いしたいんですが、できますか?」と。 待ってました~(とはもちろんお客さんには言わないけど)、これは天の恵みか。世界文化遺産識名園」を案内し、自分好みの「沖縄そば屋」を案内し、その間、ついに小説を完読。感動の余韻にひたっていると、お客さんも満足した様子でホテル帰着時に「これ、どうぞ」と。なんと、金額
欄空白のタクシー・チケットを渡された。好きな金額を記入して下さいということ事だ。

ふぅ~、今日は忙しくて(笑)写真撮るのも忘れた。「琉球の業平(平安時代の美男子、在原業平)」と言われた平敷屋朝敏の絵でも載せるか。