好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

スーマンボウスー(小満、芒種)

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同期生を朝早く空港まで送ってのスタートの一日。大学のワンゲル部の連中と久しぶりの山登りか。九州(大分)は梅雨に入りましたよ、気を付けて。

きっかけは、「いい天気だね~」と、語り掛けてるようにも、独り言のようにも聞こえた。「いいですね、猛暑でもなく、土砂降りでもなく」 朝早く道端で手を上げた高齢のおばちゃん。「すーまんぼうすー、ないと困るんだよね~」と、確かそんな言い方をしたと思うが。「えっ、なんですか?」、「小さい頃、よく母から聞かされたのよ。雨降らないと、農作物が成長しないと」、「??・・・あの~、すーまん・・なんとおっしゃいましたか?」
あ、そこ右へ、まっすぐ行って、あそこから右へね・・最終はどこどこへ。 はっ、このお客さん、乗せるのは2度目だ。この道順の言い方で思い出した。話していると、御年80だ。戦争時(沖縄戦)は小学生。二中6期生よ・・・ということは高校の大先輩だ。「運転手さんはおいくつ?」、「25期生です」、「まぁ~、子供ね~、ホッホッ・・。戦争知らないのね。食べ物がない時代でね~・・・」
聞くと、すーまんぼうすーとは、雨期のことだ。あとでwikiで調べた。「小満芒種(スーマンボウスー)か」 24節季の立夏夏至の中間で、沖縄では梅雨の時期だ。
前回降ろした場所にピタッと止めた。夜は那覇随一の歓楽街の、24時間営業のとある有名な大衆食堂前。「ありがとうございました。すーまんぼうすー、しっかり覚えておきます」 後部座席を振り向き、しっかりとおばちゃんの顔を見た。80歳とは思えぬ血色のいいおだやかな笑顔だ。なんだか、この人、良い生き方してるな。