好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

気になるお客

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その日その日、気になるお客というのがいる。いや、別に気まずいとか雰囲気が悪いとか全くそういうのではない。
「あの、この<美ら海ビーチ>という所へお願いします。」とタブレットの地図を見せる。「あ、豊崎ですね。了解しました。」 あとは・・・静か、無言。
「あの・・・そこから(帰りの)タクシーはすぐに見つかりますか?」 ほらきた、帰りは問題のはずだ。「そうですね、拾える場所までは・・・歩いていけないこともないけど、ここは埋め立てのずっと外れのビーチなんで、・・・どれくらいそこで過ごす予定ですか?」、「ちょっと(フライトの時間まで)時間があるもんですから」 ・・・で、どれくらい?の返事が返ってこない。もともと口数の少ない人なんだろう。若いサラリーマン、ビーチで海を眺めにくるだけ・・・仕事はうまくいったのだろうか、なんとなく声を掛けづらい。
ビーチで降ろす。暑い!「じゃ、暑さに気を付けて、ごゆっくり」、「ちょっと車通りまでは距離がありましたね」とちょっと身を乗り出してきた。「どれくらい過ごす予定ですか?」、「1時間くらいですけど」、「あ、それなら1時間後に迎えに来ますよ」、「お願いできますか」
やっと、決まった(笑)
ちょうど昼飯だ。こっちも休憩。浜風も心地よい。叔父の小説を読んでるとあっという間に1時間が経った。時間通りに若いサラリーマンが車のところへ戻って来た。心なしか顔が明るく見える。ビーチ風のマジックか。・・・昼飯は食ったのかなぁ。「あ、腹減ってませんか?」、「いえ、食べたばかりなんで」、「これ、私の近所の沖縄一美味しいサーターアンダギーですけど、私はもういただいたんで、余りですけどどうですか」 えっつ、サーターアンダギー?沖縄一?遠慮する素ぶりもなくすぐに手が伸びてきて「大きいですね~」と、あっという間に平らげた。
・・・また、無言。空港到着。「領収書、お願いします」、「ありがとうございました。お気をつけて」 ドアを出て、・・・無言か、お、振り返った。「ありがとうございました」と軽く頭を下げた。
たったそれだけの事だけど、ハハッツ、今日の気になるお客。