苦い味

えっつ！？なに、これ。ﾊﾞﾝﾊﾟｰがへこみﾍｯﾄﾞﾗﾝﾌﾟのｶﾞﾗｽが両方とも砕(くだ)けている。

まさか、あの時か。名城～、やっちゃったよ。

国際通りまでのお客さんを降ろして、あ～いつもの渋滞、しかも前がﾊﾞｽで、前方の様子も見えない。ﾉﾛﾉﾛ・・・今降ろしたお客を記録しておくか、と日報に目をやってｴﾝﾋﾟﾂで記入・・・はっ、危ない、とっさに急ﾌﾞﾚｰｷ。反動で体がまえのめり。大丈夫か、ﾌﾛﾝﾄｶﾞﾗｽ越しに前のﾊﾞｽのﾊﾞﾝﾊﾟｰを見る。無傷だ。ｷﾞﾘｷﾞﾘでｾｰﾌか。ｴｱｺﾝをﾌﾙ回転させていて車内の音がうるさいんでぶつかったかどうか、音が聞き取れない。ﾊﾞｽは・・・何事もないようにﾉﾛﾉﾛ動いていく。大丈夫か・・・ぶつかっていれば運転手は気がついているはずだ。そのまま数分前進して、その後渋滞を避けるために国際通りを抜けた。

泊埠頭で同僚の待機ﾀｸｼｰがいた。停車してしばらく立ち話し。さて戻るか、という時に初めて気がついた。

あ～、まさかまさかだ。大丈夫と思って警察の事故検分もしてない、保険会社にも連絡していない、相手のﾊﾞｽもどこだったのかまったく覚えていない。めずらしく白ﾊﾞﾝﾊﾟｰだったのだけが記憶にある。即会社に戻って事故報告。あちこちのﾊﾞｽ会社に事故届けがでてないかどうか調べてもらったが・・・、明日まで様子を見ることに。

はぁ～。ｽﾝﾏｾﾝでした。あれほど運転中の日報記入は事故の元と言われていたのに、ほんとに申し訳ない。ﾍﾞﾃﾗﾝ先輩からは「半年か？だいたい慣れた頃にみんなそういう事故をおこすよ」となぐさめとも取れる言葉を。

業務終了間近の時間、区切りのいい売り上げまでとの気持ち、そのための泊埠頭の高速船の接岸時間、とこの暑さと・・・焦(あせ)っていたな。事故は一瞬だ。反省、反省。

 

大家さんから夏野菜を頂いた。ﾆﾝﾌﾞﾄｩｶｰというんですか。ｸﾚｿﾝに似た今時の野菜。茹でてｺﾞﾏﾄﾞﾚで食した。なんとも、今日に限って、渋い、苦い！