好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

謎のご老人

ひぇ~、こりゃ今日はダメだ。4回目だぞ、全て目の前の空車に客を乗せられる。ちょっとタイミングを変えよう、と路側帯に一時駐停車・・・と、まさか、信じられん、後ろから近づいてくる客が自分の車のすぐ真後ろまできた、その直後後ろから突っ走って来た空車が直後に止まってその客を乗せていった。・・・・暗黙のルールも時に非情に破られる。
 
ゴルフなど、何をやってもうまくいかない日がある。それでもその悪い流れを断切ろうと必死に冷静に考える。スイングが早いのか、テークバックの角度が悪いのか、スタンスは、ボールとの距離は、手首は、肘の曲がりは・・・。タクシーもそうだ。どうしても空回りが続く・・・何故だ、何故だ、何が悪い。スピードを変える、直前に空車が走っていればできるだけ曲がってその後ろに付けるのだけは避ける。しかし、ダメな日はダメだ。それでも諦めたら終わりだ、あの手この手、想像を働かせ思いつくことをやってみる。
 
イメージ 1と、ある大手のホテル前でボーイさんの手が上がった。いつもの黒塗りの個人タクシーがたまたま出払っていないのだ。「すみません、目がちょとご不自由なお客さんですが、ちょっと注意してお願いします。いつもの日課の近くの弁当屋さんまでだと思うのですが・・・」と。はいはい、いいですよ、こういうのが「流れを変える」きっかけになることを経験上知ってる。ところが、ところがだ~、なんと琉球銀行首里支店までだと。那覇の端から端までだ。車中そのご老人と会話・・粟国村出身、その超一流のホテルに1室貸し切ってもう6年も長逗留してる。去年カジマヤー祝いというからお歳は98歳か・・・瑞宝章勲3等受賞歴、首里の銀行で用事が終えると「一緒に刺身定食のランチでもしよう」とお声が。いやいや、まさかそこまではと丁寧に断ると途中弁当屋に寄ってくれという。・・・ゴーヤのスペシャル弁当を2ケお土産だと頂いた。おじいちゃん、有難う。一期一会。
ね、諦めたらいかん!