好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

ビーナス・・サイチェン!

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船体には英語で「Pacific Venus」と書かれているがれっきとした日本国籍の船「ぱしふぃっくびいなす」だ。
 
朝からシトシト雨がとぎれなく降り続く。ん、無線か。 「ガー・・ピー・・若狭バースの・・・」 えっ、なに?ボリュームを上げる。「若狭バースに寄港の<ぱしふぃっくびいなす>タクシー10台、近辺を走行中のドライバーご協力をお願いします>と。まさか、いつもはベテラン・ドライバーたちが陣取ってるはずなのに。それ行け!裏道をちょっとスピードをあげてつっ走る。と、横目の路地にミニパトカーの影が。しまった、つかまる。ミニパトが動き出すのが見えた。その時、自分の目の前にカップルが手を挙げた。客だ。脇に停止。ミニパトが側をそのまま通り過ぎた。ホッツ、恐らく客を確認したタクシーが急いで駆けつけたと判断したんだろう。助かった。
イメージ 2車中、そのカップルから「昨日の夜8時、タクシーにバイクのキーを忘れたんだけど・・・」と。お二人はさっき側を通りすぎたミニパトの意味は全く知らないけど、お礼も兼ねて、タクシー協会への連絡先を調べ教え、車中から電話させた。現金じゃないから、恐らく戻ってくるだろう。
あぁ~、ぱしっくびーなす・・・そうか、日本人の乗船客が多いから、他の外国船とは事情が違って、タクシーのお呼びは多いんだ。次こそは。未練がましくその後バースに行ったが、すでに20台ほどのタクシーが列をなして待機していた。
 
気落ちせず、気合を入れて雨の中を流した。短距離だが次々と客が見つかる。と、最後にボーナスが。簡易アパートの前で若いカップル。寄ると、荷物の山。雨に濡れぬようバックで車を屋根の下にいれトランクやら助手席に積み込みを手伝う。「さて、引越しはどこ?」、「いえ、引越しではなく、国に帰ります」と。中国の若者だ。国際空港ターミナルだ。5年半沖縄で過ごしました、寂しいです。車中、話もはずむ。「辛苦楽(シンクーラー)、再見(サイチェン)」(お疲れさん、また会いましょう)、カタコトの中国語も役に立つ。