好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

蝉(せみ)しぐれ

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宮古に行ってきたよ」。お昼、南の宮古島が故郷の知人が訪ねてきた。「宮古ではもう蝉(せみ)が鳴いてたよ」と。コーヒーがアイスコーヒーに替わる日が続いている。

「何か話したか」「いや・・・」不意に、父に言いたかった言葉があふれてきた。「泣きたかったら存分に泣け。おれはかまわんぞ」、「他に言うべきことがあったんだ。おやじに会ってる間はおもいつかなかった」、「そういうものだ。人間は後悔するように出来ておる」。城下外れの欅(けやき)の樹皮に額を押しつけると、涙が流れ出てきた。真夏の光は欅や松の並木にすずしい影をつくり、耳にわんと響くほどの蝉(せみ)が鳴いていた。(藤沢周平「蝉(せみ)しぐれ」) たまたま今読んでいる小説だ。
切腹した父の遺体を荷車で引き取って帰る、主人公の帰り道の情景が浮かんできた。

と、夜は飛び込みの若者が。こんな店に飛び込みで入ってくるのは、そうそういない(多少の勇気が要る、という意味)。これまた、父が宮古出身の若者だった。なんだか、夏だ!さて、ちょうど皆既月食が始まってる時間になった。見とくか。んっ~静かだね~、真夏の夜の天体ショーだ。写真ではただの満月にしか写らないので、残念。