好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

マニュアル(手引書)

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先の尖閣中国船衝突事件で動画を流した海上保安庁職員といい、原子力への注水を上からの指示待ちの間も続行し続けた吉田所長がいたり・・・。天邪鬼(あまのじゃく)の私としては、世の中には臨機応変の対応があり得ると思っている。逆にいえば、マニュアル完全主義者は、責任回避は上手で、非常時は機転が利かないとさえ思っている。
北海道占冠(しむかっぷ)村のトンネル内JR事故、煙で緊急停車2時間たっても乗客に避難指示さえ出されなかった。車両の外に出たら煙が危険とか、トンネル出口までの距離がどうじゃとか、煙の原因は車両の不具合かもしれないなどと「火災」との認識さえしていなかったという。怖いのはそれが「マニュアル」に沿った手順で間違ってはいなかったということ。幸い乗客の機転でドアを開け自主避難で大惨事を免れた。
推理小説『真犯人』(コーンウェル)で、主人公の女性検屍官が「医学校時代によく言われたの。ひづめの音が聞こえたら、シマウマでなく馬を捜せって。一番ありそうな診断をしろってことね」と語る場面がある。何もむずかしいことではない。教えられなくても、誰もがシマウマではなく、馬を捜すだろう。もしも列車内に煙が充満したなら――真っ先に捜すべき馬は「火災」でなくてはならない(産経抄)。
マニュアル神話は、やはり神話でしかない。あの人の心をつかむ・・・マニュアルがつくれるだろうか?