好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

兵どもが夢のあと

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小禄空港(現那覇空港)を見下ろす丘の地中に張り巡らされた地下壕、旧海軍司令部壕跡。
沖縄戦における海軍の司令官大田少将の打電遺書、本来なら県知事が報告するべきとは思うが行方生存すらわからないので、代わりに自分が打電するとお断りしたうえで、現状を長々と書いたあとにこう締めくくった。
<一木一草焦土と化せん。糧食6月一杯を支うるのみなり。
 沖縄県民かく戦えり。県民に対し、後世特別の御高配を賜らんことを。> 
その後壕の中で拳銃自決した。

今日も昼前から観光依頼が入った。大阪からの現役引退と見受けられるややご高齢のご夫妻、平和記念公園ひめゆりの塔、旧海軍壕を見たいと。現場で一つ一つ史実の説明を重ねていく。記念公園の墓碑銘の数に圧倒され、ひめゆりの壁にならんだ少女の遺影に目を伏せ、旧海軍壕の迷路のような狭い地下壕でたびたび足を止める。
宿泊のホテルへ到着。「お疲れ様でした」
「今日は・・・~、勉強になったなぁ。で、明日は北部の方を見てまわりたいけど、明日も朝9時半ごろまた来てもらえませんか?」
(ぇ・・・) 「はい、喜んで、承知いたしました」