生命の樹

お盆で終戦記念の日。終戦生まれの人たちはもう６６歳か。今年は東北大震災が終戦直後の記憶とだぶるいつもとちょっと違うお盆だ。高速道路の長い列はいつもの風景だけど。
ちょっと夏休みらしいことひとつでもやっておこうと、ブラピとショーン・ペンがでる映画「ツリー・オブ・ライフ(The Tree of Life)」を観てきた。日本語で言うと「生命の樹」だ。
なんというか･･･個人的には面白かった！が、隣りの若いカップルはつまらなそうに見えたし、高齢のご夫婦(と思うが)は途中退席するのもいた。要は、ちょっと哲学的で宗教的で答のない･･･。

家に戻って気になるからその言葉「生命の樹」の意味を調べた。なんと、アダムとイヴのいたエデンの園に植えてある樹だ。旧約聖書でいうと、二人は「知恵の樹の実」を食べて神の忠告を破った罪人として追放された。この罪人がこんどは「生命の樹の実」をも食べると「罪人が神と等しく永遠の命をもつ」からだ。罪と命･･･わかる？これだけでもこの映画がどういうものか想像がつく。

今現在恋に夢中な若者、成功の道(と思って)をひた走ってる進行形の人(失敗の苦難にまだ遭遇していない人)、旧約聖書という西洋文明にまったく無縁だったお年寄りたちには「なんじゃ、こりゃ！」だろう。宇宙の誕生、人類の誕生、予測つかない人生のなりゆき、生きる・死ぬということの意味にあくびをする人にはお勧めできない。