好奇心okinawa’s blog

観光タクシーから見た沖縄

歌人、河野裕子さん

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土曜日のブログにも書いたけど、戦後生まれの歌人河野裕子さん8/12に64歳で逝去。ネットのニュースに度々出てくる。歌の事はよく知らんけど、調べたら、んんっ・・・すごい歌人だったんだね。時代や歌風は違うけど、与謝野晶子と重なり合う。同じ64という歳で亡くなったのは偶然だろうけど。
与謝野晶子(明治~昭和初期)の、
 <柔肌の熱き血潮に触れもみで 寂しからずや道を説く君>や
「ああ、弟よ、君を泣く、君死にたまふことなかれ、末に生まれし君なれば 親のなさけは勝(まさ)りしも、
 親は刃(やいば)をにぎらせて人を殺せと教えしや、人を殺して死ねよとて 24まで育てしや」
 (「君死にたもうなかれ」の冒頭)
は聞き覚えがあるでしょ。

河野裕子、娘として、妻、母として、晩年は乳がんと戦って、家の軒先から自然を感じるままを歌ったような(女性のストレートな感性という意味で与謝野晶子とだぶる)
 <夕闇の桜花の記憶と重なりて はじめて聴きし日の君が血のおと>青春時代
 <朝に見て昼には呼びて 夜は触れ確かめをらねば 子は消ゆるもの>母親として
<一日に何度も笑ふ 笑ひ声と笑ひ顔を 君に残すため>病闘中、妻として夫へ
 <わたしには七十代の日はあらず 在(あ)らぬ日を生きる君を悲しむ>遺作
亡くなってから知るということがよくある。世の中は広い。